進化

YOSHIHIRO YAMAGUCHI

DX推進部
チームリーダー

2008年 キャリア入社
経済研究科 修了

MY CAREER STEP
  • 2008年
    フロントIT戦略室
  • 2009年
    IT戦略部
  • 2018年
    業務プロセス・マネジメント部
  • 2020年
    IT・オペレーション統括部
    (オペレーショングループ)
  • 2022年
    DX推進部
  • 2023年
    DX推進部 チームリーダー
※部署名は発令当時のものです

投資信託の運用オペレーションを支える各種システムの開発・保守に携わった10年間に、国内・海外拠点を結ぶ大規模な受発注システムなどの導入を経験。その後、システムの知見を活かし、新たな投資信託の組成や運用に関わる業務プロセスの改善に取り組む。現在はDX推進部で、マーケティング領域を中心に業務のデジタル改革を推進中だ。

国内・海外のシステム導入に携わり、
苦しい道のりと達成の喜びを経験

前職の金融情報ベンダーでは、国内外の金融情報をリアルタイムに提供するシステムの開発に携わっていました。当時から、高い専門性を持つ資産運用ビジネスには将来性を感じていました。その後、転職活動の中で、野村アセットマネジメントがグローバルな資産運用体制を強化するため、新たな受発注システム(OMS:オーダーマネジメントシステム)の導入を準備していると知りました。かつて海外の展示会でOMSに触れ、このようなパッケージの導入に興味があったので、よいタイミングだと思い入社に至っています。

運用を支えるシステムをグローバルに導入することは、日本の資産運用会社において一歩先をいく取り組みでもありました。入社してすぐに手がけたOMSの導入では、いきなり海外拠点と英語によるコミュニケーションが始まりました。海外拠点には日本とは違った運用手法があり、国や市場が定める規制などレギュレーションも異なっています。宗教上の理由で組み込めない商品もあります。

大小さまざまな現地の要件を精査してシステムの機能に調整していく必要があり、現地のメンバーに一つずつ説明して了承してもらわなければなりません。この交渉に予想以上に時間がかかり、一時は膨大なタスクの山を抱えて途方に暮れました。リリースに際してはシンガポールに1週間出張し、万一のトラブル発生に備える必要もありました。

いくつか浮上した問題をクリアして、OMSは正常に作動しました。苦労が多かったぶん、喜びは大きく、ほっと安心して東京に戻ったのを覚えています。その後も大規模なシステムを扱うたびに、苦しい道のりを経てリリースする喜びを感じることが多かったです。このときのOMSは、東京とアジアの拠点に導入した後、英国や米国の拠点にも順次導入し、活用されています。

システム開発で培った知見を、
業務プロセスの見直しに活かす

当社の競争力の源泉である運用パフォーマンスは、さまざまなシステムによって支えられています。その後も、格納した各種データを見やすく加工して取り出せるデータウェアハウス(DWH)をはじめ、パフォーマンス計算やポストトレードを担うシステムなど、重要なシステムや複数部門が使うシステムの導入や運用管理を担当することができました。

システム担当としてキャリアを積み重ねていた私にとって、2018年に業務プロセス・マネジメント部に異動したことは、一つの転機になりました。ここでの仕事は、業務部門の立場でシステムをどう活用し、業務プロセスをどのように変えていくべきなのかを考えること。システムを使うのは運用者だけでなく、有価証券の売買がなされた後にはミドル・バックオフィスのメンバーもシステムで業務を進めます。それら一連の業務プロセスを、東京だけではなく海外拠点も含めて調整し、最適化していく必要がありました。

もちろん、それまでも業務理解には努めていましたが、どうしてもシステムを作る側の立場で考えてしまう部分がありました。業務プロセスを見直す経験によって、システムを使って業務を進める人の立場で思考できるようになったと感じています。

ビジネスのあるべき姿を
一つずつデジタルで形にする

今、私はDX推進部に所属し、マーケティング領域のデジタル・トランスフォーメーションに取り組んでいます。当社ではこれまで相対的にシステム化が進んでいなかった営業・マーケティング部門に対し、デジタルの力でどのような新しいソリューションをお客様に提供できるのか、現場のメンバーとともにさまざまなプロトタイプの検証を重ねています。

私はこれまでのキャリアを通じて、まずプロダクトを作る側から運用サイドへのシステム導入に取り組み、次にミドル・バックオフィスを含め業務プロセス全体を見直す経験を積みました。そして今度は、よりビジネスに関わる領域から営業・マーケティングサイドのデジタル化に取り組む機会を得て、大きなやりがいを覚えています。

考え方としては、営業支援システム(SFA: Sales Force Automation)を当社のソリューションビジネスのモデルに合わせて発展させたシステムになると思います。生成AIによってお客様の過去の取引データや優秀な社員の行動パターンを瞬時に分析し、効果的な提案の方向性を導くことも可能でしょう。システムが人間の判断や意思決定を助け、より質の高いソリューション提案ができる環境を整えられればと考えています。

当社のDXの取り組みは、登山にたとえるならようやく2合目か3合目に到達したくらいの段階です。今後も継続して社内のさまざまな部門と議論を重ね、一歩ずつソリューションの精度を高めていきたいと思います。

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