深化

TAITO MORI

グローバル戦略部 部長

2018年 キャリア入社 法学部卒

MY CAREER STEP
  • 2018年
    アドバイザリー運用部
    兼 プロダクト・マネジメント部
  • 2020年
    プロダクト・マネジメント部
    兼 オルタナティブ運用部
  • 2022年
    グローバル戦略部 チームリーダー
  • 2024年
    グローバル戦略部 部長
※部署名は発令当時のものです

オルタナティブ運用に関する知見を深めることができ、将来的に海外で働ける可能性も高い。この2点が魅力となって、同じ業界から野村アセットマネジメントでのキャリアアップを選択。国内・海外の投資家を対象にオルタナティブ資産に投資するプロダクトの企画開発とプロモーションに取り組む。現在は海外事業を統括推進する部門の部長を務める。

競合の少ない成長市場で
魅力あるプロダクトを扱う

入社後、私は一貫してオルタナティブ資産に投資するプロダクトの企画開発およびプロモーションに取り組み、経験の幅を広げてきました。その過程で、当社が今後も継続してグローバル事業を成長させていくには、機関投資家にとって魅力あるオルタナティブ運用プロダクトを生み出せるかどうかが重要な意味を持つと考えるようになりました。

オルタナティブ運用とは、伝統的な投資対象である上場株式や債券などの資産に対して、オルタナティブ(代替的)な資産である非上場企業の株式や不動産などのプライベートアセットや、ヘッジファンドなど、絶対リターン志向の強いパブリックアセットに投資する運用手法を指します。

オルタナティブ資産は、伝統資産に比べてマクロ経済や金融市場の動きの影響を受けにくく、分散投資の効果が得やすいメリットがあります。また、プライベートアセットに関しては、投資対象のアセットに主体的に働きかけ、資産価値を高めることができます。例えば、非上場企業に出資して経営に関与すれば、企業価値を向上させることも可能です。自ら主体的に関わることでリターンの拡大につながる魅力があります。

グローバルな資産運用ビジネスでは、伝統資産に投資するプロダクトは競合環境が厳しく、レッドオーシャンでの消耗戦になりやすい。これに対してオルタナティブ資産で運用するプロダクトは、その領域の一部においては相対的に競合プレーヤーが少なく、かつ高付加価値に見合う運用報酬などの高い収益性も見込める環境にあります。そこで当社のグローバル戦略の一つとして、オルタナティブ運用プロダクトの拡充に向けた取り組みがスタートしました。

森林アセット事業者に出資し、
戦略的なプロモーションを推進

このとき着目したのが、森林投資です。森林投資とは、森林から得られる持続可能な収益の最大化を図る投資手法のこと。森林投資アセットマネジメント事業者(森林ファンド)が、森林資源を土地ごと購入(もしくはリースで調達)し、その後、密集した木を伐採して間伐材として販売したり、苗木を植えたりなど、森を適切に管理していきます。森を健全に育てることで、樹木による温室効果ガスの吸収量を高め、カーボン・クレジットを発行、販売するとともに、継続的な林業施策によって木材の資産価値を高め、収益を確保していくビジネスモデルです。

2023年1月、野村グループはオーストラリアのニューフォレスト社(New Forests Pty Limited)の株式を取得し、世界で有数の規模を誇る森林ファンド運用会社である同社の経営に参画しています。私はこのプロジェクトに企画段階から携わり、出資に先立ってニューフォレスト社のデューデリジェンス(企業価値の評価)や、同社との協業の在り方の考案、ならびにそれに伴うシナジー効果の試算等を担当しました。出資後には、同社のプロダクトをより広域の投資家に提供するための体制づくりに取り組みました。

当初、社内には森林投資について深く知る人は少なく、「森林投資のいろは」と名付けたわかりやすい基礎資料を作成し、当社の営業部門でのプレゼンテーションを実施しました。その結果、次第に森林投資への理解が浸透し、同年以降、各国のお客様に向けて本格的なプロモーション活動がスタートしています。

アジア・オセアニア地域を代表する
グローバルな資産運用会社をめざして

森林投資のプロモーション強化の延長線上には、サーキュラー・バイオエコノミー(循環型の共生経済)に貢献する資産運用ビジネスの構想もあり得ます。森林だけでなく農地や水資源としての河川、浄水場などの処理施設、風力・地熱発電などさまざまな天然資源を循環させて有効活用する取り組みを対象とする資産運用ビジネスの可能性を模索していきたいと考えております。

このような地球環境に優しい投資手法を通じて、収益を投資家に還元できるはずです。また、当社の収益の一部を循環型エコシステムの研究開発に提供するなど、事業モデルとしてプラスの循環をめざせるのではと思っています。

私は現在、グローバル戦略部の部長として、当社の海外ビジネス全体の戦略企画・推進を統括する立場でもあります。部のメンバーと力を合わせ、海外拠点とも連携し、各地域のマーケティング活動をサポートしています。

今の目標は、アジア・オセアニア地域を代表するグローバルな資産運用会社として、世界の投資家に当社を最初に想起してもらえるようになることです。この実現に向けて、当社ならではの強味を発揮できるような事業展開を見据え、新商品の開発や新たな販路の開拓などさまざまな取り組みを重ねていきます。

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